【型付けの話】逆巻きでセカンド用に挟み型アレンジするZETT今宮選手モデル(196型)

逆巻きの196型

完成形から逆算しよう!

 社会人になると、「結果から逆算しましょう!」など逆算思考の重要性が語られることがあります。結果から逆算できるのはある程度の量をこなした後の話だと思っています。最初から逆算できたのであれば、誰も苦労しないですよね。

量をこなす上でたくさん失敗しますし、たくさん怒られます。ですが、その中でお客様の要望の真意がわかってくるようになります。そうは言いますが私は、要領が悪いため量が質に転化するタイミングが異常に遅いタイプです。これは自覚しております。失敗が多く、卑屈になることも過去にはあったのですが、見方を変えれば失敗ができる環境は物余りの時代においては大きな資産になります。やってきた経験がお客様のお役に立ちます。

モノ余りの中で何を選んでいいかわからないというお客様にとって、我々が先に多くの失敗をしておくことで、自信をもって説明ができます。

今日の失敗は、明日のあなたの成功になるのであれば少し前向きになれそうですよね。 

困った人

今宮選手モデルのグラブを使ってみたいのですが、思っている以上に深い印象があります。握りかえも意識して浅めに使うことは可能でしょうか。

逆巻きアレンジで少し浅めを意識して型付けしてみますね!

今宮選手モデルの特徴

 ZETT今宮選手モデルの特徴と言えば、5本指で掴むイメージをされる方が多いと感じます。順巻きで指の角度も鋭く、新品の状態での仕上がりも流石だといつも思います。ところで今宮選手本人はどのようなグラブの使い方なのでしょうか?


https://www.youtube.com/watch?v=6gwmua0jEIE

今宮選手のグラブ型番は196型ですが、本人様がいつしか小指2本で使用された結果、それにも対応できるようにグラブの仕上げも年々変わってきている印象です。

因みに5本で型を付けたバージョンはこんな感じです。しっかり掴むイメージがありますね

今宮選手が使用するグラブの悩み

小指2本に対する正直な今宮氏の意見

今宮選手が感じる小指2本のメリット
今宮選手が感じる小指2本のデメリット

 いつもZETT公式Youtubeチャンネルは参考にさせていただいておりますが、先程の動画でグラブ職人である角正さんと今宮健太氏の対談において、「小指2本入れにしたことによってデメリットとか?」という角正氏の質問に正直に答える今宮健太氏を見て非常に信頼のおけるメーカーであると思わされました。なぜなら、通常であればこの部分はカットされる場所だと感じたからです。

小指2本を使うデメリットに関して
小指2本を使うデメリットに関して
小指2本を使うデメリットに関して
小指2本を使うデメリットに関して

 動画の中では、「捕りやすいが握り替えが遅くなっている」という正直な意見ですね。彼にとっては悩みではないかもしれないと思うのは我々自由ですが、秒単位での遅れであるそうなので、コンマ何秒の世界で生きる選手にとっては致命傷になりかねない(肩でカバーするのもありですが)

 ここから学生やこれから今宮モデルを購入される選手が何を教訓とするのかそれは、196型をシングルで握り変えし易い形で使ってみることも重要だというメッセージです。

逆巻きセカンド用アレンジ

逆巻きの196型
逆巻きの196型

 早速仕上げてみました。逆巻きの顔つきです。

逆巻きの196型
逆巻きの196型

逆巻きにも2つございます。一つは小指側から巻くタイプです。有名なところでいうと久保田スラッガーのグラブはほとんどこの小指側から巻く逆巻きです。もう一つは親指側から巻くタイプです。こちらは意識して行うと効果的な巻き方です。
前者の小指側からは小指が内に入りやすく親指は外に向けやすい角度になります。後者は親指側が前者よりもさらに開くイメージです。

小指側からの逆巻
小指側からの逆巻


小指側からの逆巻きが多いのは、やはり小指側のヒンジの掛かりを調整しながら掴みや挟みにアレンジしやすいからかと思っています。また手元にバランスが来るのでボールの扱いもしやすいのでメリットが感じやすいです。少し浅くをイメージされる方が逆巻きを選ばれるのも納得ではあります。


https://www.youtube.com/shorts/A2lo4HUo_z0
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